【CS6】Illustratorでの入稿データの作り方
自分が作ったデザインやイラストなどを
印刷してもらう際などに、規格に合った入稿データを用意して
持っていく必要がある。
そんな時に役立つ入稿データの作り方をシェアします。
トリムマーク(トンボ)の作成方法
Illustrator(AI形式)での入稿の場合は、トリムマーク(トンボ)を必ず作成する必要があります。
トリムマーク(トンボ)とは、印刷時や、断裁位置を明確にするために必要不可欠な「しるし」で、
トリムマークの内トンボと外トンボの間隔は通常3mmとなります。
まず、A4サイズ(W210mm×H297mm)を例に説明します。
①新規ドキュメント設定
まず、「ファイル > 新規」より設定画面がでてきたら、
サイズは「A4」、方向は、「縦」、カラーモードは「CMYK」、
ラスタライズ効果は、「高解像度(300ppi)」に設定しOKをクリック。
そうすると、A4の縦向きが表示されます。
ちなみにすでに開いてる状態のものを調整する場合は、
「ファイル > ドキュメントのカラーモード」にて
CMYKを設定出来ます。
そして、「効果 > ラスタライズ」をクリックすると
ウィンドウが開きますので、解像度を「高解像度(300ppi)」に設定出来ます。
ちなみにこちらの画面上でもカラーモードを変更できます。
②仕上がりと同じサイズの長方形を作成
長方形ツールを選択し、描画ツールの塗りと線を両方とも「なし」に選択。

エリア外のグレー部分をクリックすると、サイズを設定できる画面が表示されますので
現在設定で開いてるサイズと同じ数値を入力。
A4ならば、210×297mm px設定の場合は、自動的にpxに切り替わります。

トリムマーク(トンボ)を作成
まず事前設定として、「編集 > 環境設定 > 一般」より、
「日本式トンボを使用」にチェックを入れてOKをクリック。

先ほど作成した長方形を、アートボードに位置を合わせる。
この時、手動で位置調整すると微妙にずれたりして手間なので、
長方形を選択した状態で、
「ウィンドウ > 整列」画面の右下の整列のアイコンをクリックして
「アートボードに整列」を選択すると
アートボードを基準に整列出来るようになりますので、
その上で、縦と横の中央寄せボタンをクリックすると
綺麗に長方形が整列します。

その上で、「オブジェクト > トリムマークを作成」をクリックすると
トリムマークが作成されます。
レイヤーの中身を見てみると
先ほど作成した長方形の上に
グループでトリムマークが新たに作成されているのが分かります。

塗り足し・仕上がり・文字切れガイド線を作成
ガイド線は、デザインの目安なので、入稿時は非表示にしておくと良いです。
まず、最初の長方形を選択した状態で、「オブジェクト > パス > パスのオフセット」をクリックすると
ウィンドウが出てきますので、
オフセットを「3㎜」、角の形状を「マイター」、角の比率を「4」に設定してOK。

そうすると一回り大きな長方形が作成されます。
これが塗り足しガイドになります。
続いて、同じように元の長方形を選択した状態で、
「オブジェクト > パス > パスのオフセット」をクリック。
オフセットを「-3㎜」に設定してOK。

そうすると一回り小さな長方形が出来ます。
これが文字切れガイドになります。
まとめると、元の長方形が「仕上がり線(断裁位置)」
一回り大きい長方形が「塗り足しガイド」
一回り小さい長方形が「文字切れガイド」
続いて、レイヤーにて、トリムマークを選択しないように
3つのガイド線を選択します。
CTRLを押しながらクリックすると複数選択することが出来ます。
レイヤーの右側が青くなっているのが選択されている状態です。

その上で、「表示 > ガイド > ガイドを作成」をクリックすることで
ガイドに変換されます。
これで初期設定は完了です。
画像をリンク配置から埋め込みへ
リンク画像とは、データ上でプレビュー表示している状態なので、
このまま相手でにデータを送ると、画像データが表示されない状態で入稿される場合があります。
そこで不備とならないよう、リンク画像から埋め込み画像に変えて入稿します。
やり方は簡単、「ウィンドウ > リンク」をクリックすると
画像一覧が表示されます。

CTRLまたはShiftを押しながら全て選択して
リンクパネルの右上メニュー、リンクオプション内にある
「画像を埋め込み」をクリックするとリンクから埋め込みに出来ます。

埋め込みされるとこんなマークが表示されます。

フォントをアウトライン化する
入稿する際には、フォントをアウトライン化する必要があります。
デザインで使ってるフォントが相手の環境にあるとは限りません。
そこでフォントをアウトライン化することで
図形化されるためフォント互換性によるズレが発生せずに
そのままのデザインで表示させることが出来ます。
ちなみに一度、アウトライン化したフォントは
元に戻すことが出来ないため、
事前に元データを保存しておいた上で
入稿用データを別保存すると安全です。
アウトライン化のやり方は、まず、
レイヤーにあるロックを全て解除します。
「オブジェクト > すべてをロック解除」をクリックすると
一発で解除出来ます。
続いて、「選択 > すべてを選択」にて
全てを選択します。
その状態のまま、
「書式 > アウトラインを作成」をクリックすると
フォントが全てアウトライン化されます。
「書式 > フォント検索」をクリックして
フォント名が一つもなければ問題なしです。
最後に、入稿用データは、abcd_OL.aiといった感じで保存すればOKです。
_OLとすることでアウトラインしたデータであることが分かります。